
ひとふで書き登山コース(京王電鉄発行の高尾山散策ルートMAPに加筆)
『 ひとふで書き登山 』
「ひとふで書き登山」とは、全登山コースを対象として、各コースがなるべく重複しないように一筆書きの要領で、しかも一日で踏破するというものです。(正に暇人の成せる小技でしょうか?)
自宅から高尾山までは、電車を乗り継ぎ1時間少々で行ける距離なので、休日の日課である愛犬の散歩も余裕で終わらせ、いざ出発です。
高尾山での「ひとふで書き登山」を思い立ったのは、登山のもう一つの楽しみを見つけたい一心に他なりません。往路の車中では、ゲーム感覚でコース設定を試みます。(私にとって至福の時です。熱中しすぎで?乗越すところでした。)
私が京王高尾線の高尾山口駅を降り立ったのは、立春も過ぎ日和も長閑な土曜日でした。風もなく暖かく、穏やかな春の陽射しを眩しすぎるほど感じる、良く晴れ渡った空。予報ではこれから春一番が吹き荒れる様子?にはとても思えませんが、いつでも中止する決意で臨みます。
高尾山へは今度で4回目になります。初回は体育授業の一環として・・・。しかも生まれて初めての登山体験でした。焼け付くような暑い日差しの中では、汗だくと息も絶え絶え。喘ぎながら登った辛い体験は忘れようにも忘れられません。おまけに「水を飲むとバテルぞ!?」という誤った知識が蔓延したなかでは、たまったものではありません。(お蔭で、私は一度で登山の世界から遠ざかってしまったのは言うまでもありません。)登山大好き人間となった現在の心境とは大違いでしょう!
山頂では中高年の登山パーティがお餅焼きの真っ最中でした。あたり一面に美味しそうな香ばしい匂いが立ち込めて、和やかな歓談も漫ろに、お餅を頬張っていました。楽しむ登山とはこの事でしょうね。手抜き昼食で済ませた私としては羨ましいかぎりです(●^o^●) そして、もう一方はカップルの方から声を掛けられ、私がひとふで書き登山の話をすると、「そういう発想って面白いなあ!」と感想を聞かせてくれました。(疲れも癒される憩いのひと時です。)ヽ(^o^)丿
さて、本題から外れてしまいました。ケーブルカーの清滝駅を右に見て、自然研究路6号路の登山口を午前9時10分にスタートしてから、6時間25分経過。やっと登山口に戻れました。今日は三度同じ地点に立った勘定になります。振り返れば高尾山を2往復してしまい、時計の針も午後3時35分を廻っていました。でもやり遂げた充実感は一入でして、二つ目の至福の時を手に入れられました。
コース(例)
START(登山口)-->6号路(森と水コース 3.3Km 約1時間30分)-->5号路(人と自然コース 0.9Km 約30分)-->高尾山頂-->4号路(森と動物コース 1.5Km 約45分)-->3号路(高尾山の植物コース 2.4Km 約1時間)-->1号路(高尾山の自然コース 3.8Km 約1時間30分)-->2号路(高尾山の森コース 0.9Km 約30分)-->1号路(続き)-->登山口-->稲荷山コース(尾根道)-->GOAL(山頂)-->(帰路は2号路〜琵琶滝経由で6号路を下る)--->登山口
この文章をお読みになった皆様は、どのような感想を持たれたのでしょうか。これを機に、私と同じように楽しく思い出に残る歩き方を、ぜひ一度味わって見てはどうでしょうか?コース設定は人それぞれに、色々なバリエーションに富むものが実現すると察します。
最後に「ひとふで書き登山」を成功に導く秘訣を伝授いたします。(そんな大袈裟なものでもありませんが・・・)(^_^;)
■主要なコースは、前もって経験しておくと良いと思います。つまり、”点を作って線と成す”のイメージです。実行当日は点と点を結べば一本の線となるよう、繋げる状態にしておくのです。こうする事により、実践にもゆとりが持てますし、準備も万全な気分的に楽になること、間違いありません。何よりも安全登山に結び付きます。
■競争ではないので、時間に余裕を持った計画を立て、慌てず怪我のないようにします。
■あまり無理しないように、体調しだいでは、実行中止の決断を早目に出します。
これを機に「ひとふで書き登山」の愛好者が一人でも多く増える事を願っております。安全を第一に、思い出に残る楽しい登山となるよう願いつつ、私のペンを折ります。 (*^_^*)